Title: Pitfalls of RCT with Examples of Published Studies
Abstract:現在の医療においてEBMを意識しない日はないと言ってもよいだろう.一方,近年は,そのピラミッドヒエラルキーの最上位に位置するRCT(無作為化比較対照試験)の結果のみが強調される風潮がある.しかし,そもそもRCTの結果のみに依存して日々の臨床をこなしていけるだろうか.また本来,EBMとは,エビデンスとしての臨床試験のデータ・医師の経験と技量・患者の特性の三つを考慮して,個々の患者に最適の医療を提供す...現在の医療においてEBMを意識しない日はないと言ってもよいだろう.一方,近年は,そのピラミッドヒエラルキーの最上位に位置するRCT(無作為化比較対照試験)の結果のみが強調される風潮がある.しかし,そもそもRCTの結果のみに依存して日々の臨床をこなしていけるだろうか.また本来,EBMとは,エビデンスとしての臨床試験のデータ・医師の経験と技量・患者の特性の三つを考慮して,個々の患者に最適の医療を提供することに本質があるはずである.そこで本稿では,EBMをよりよく活用していくためにも,これまでのRCTの具体的事例を題材として,RCTの強さと限界を論じたい.Read More