Title: A study on the right unilateral spatial neglect in left hemispheric lesions - The difference between right-handed and left-handed post stroke patients.
Abstract:左大脳半球損傷で生じた8例の右半働視空間失認を報告し,随伴する神経心理学的症状と日常生活動作に及ぼす影響を検討した.このうち4例は左利きまたは家系内に左利きを有していた.他の4例は矯正歴のない“純粋な”右利きであった.矯正歴のない1例の左利きと5例の右利きでは重度の失語症が認められた.また,これらの症例で認められた右半側視空間失認は数ヵ月以内に軽快し,ADLも並行して改善した.失語症を呈さなかった...左大脳半球損傷で生じた8例の右半働視空間失認を報告し,随伴する神経心理学的症状と日常生活動作に及ぼす影響を検討した.このうち4例は左利きまたは家系内に左利きを有していた.他の4例は矯正歴のない“純粋な”右利きであった.矯正歴のない1例の左利きと5例の右利きでは重度の失語症が認められた.また,これらの症例で認められた右半側視空間失認は数ヵ月以内に軽快し,ADLも並行して改善した.失語症を呈さなかった2例の左利きの右半側視空間失認は長期にわたり存続した.CT,MRIならびに123I-IMP SPECTで同定された責任病巣は,損傷半球側は異なるものの,いずれも従来より述べられているような頭頂・後頭葉病変であった.左大脳半球損傷で生じる右半側視空間失認は,脳機能のlateralizationの程度や質的な違いによって症状経過や程度が異なると考えられ,リハビリテーション上の予後にも強い影響を及ぼすととが示唆された.Read More