Title: Flame Spectrophotometry and Atomic Absorption Spectrophotometry
Abstract:自動的にバックグラウンドを補正して試料申の諸元素を同時に定量できる炎光分光分析装置と,著者の1人(不破)の考案による原子吸光分析装置を使用して,主として生体試料の炎光分析および原子吸光分析における感度の増大と共存物質の手渉の除去に対する実験を行ない,つぎの結果を得た。1)炎光分析においては,0,4molの過塩素酸を含む1N塩酸にオキシンを半飽和した溶液を溶媒として使用すると,諸元素間の千渉および諸...自動的にバックグラウンドを補正して試料申の諸元素を同時に定量できる炎光分光分析装置と,著者の1人(不破)の考案による原子吸光分析装置を使用して,主として生体試料の炎光分析および原子吸光分析における感度の増大と共存物質の手渉の除去に対する実験を行ない,つぎの結果を得た。1)炎光分析においては,0,4molの過塩素酸を含む1N塩酸にオキシンを半飽和した溶液を溶媒として使用すると,諸元素間の千渉および諸元素の輝度に対するリン酸の干渉が除かれ,かつ各元素の輝度が増大した。2)原子吸光分析においては,自作したリングバーナーが感度の増大に有効であり,とくにクロムの場合,吸収管中の炎を引きのばすことと,試料溶液に0.4molの過塩素酸を加えることを併用することにより,いままでに知られている感度(0.15ppm)よりはるかによい感度(0.004ppm)に増大した。またカルシウムやマグネシウムに対するリン酸の干渉はオキシンを添加することにより除くことができる。これに対する説明を溶液中の各成分間の安定度を考えて行なった。再現性,正確さ,および回収率をNBS(National Bureau of Standards)標準試料,および二,三の生体試料(ミトコンドリア,血清,脊ずい液)を用いて系統的に調べ,また同一試料を分析して両方法の比較を行なった。Read More