Title: COMPARISON OF PATHOLOGIC FINDINGS BETWEEN BIOPSY AND SURGICAL SPECIMENS IN BREAST CANCER
Abstract:乳癌に対する術前化学療法が浸透した現在,治療前に組織診で腫瘍の性格を把握することは必須である.今回われわれは針生検後に手術を行った原発性乳癌132例について,組織型・ホルモン感受性・HER2発現などの診断が手術の前後で一致したかを比較検討した.その結果,針生検で非浸潤性乳管癌と診断した病変のうち34%に浸潤部が存在した.針生検と手術検体の比較では組織型やホルモン受容体は高率に一致したものの,HER...乳癌に対する術前化学療法が浸透した現在,治療前に組織診で腫瘍の性格を把握することは必須である.今回われわれは針生検後に手術を行った原発性乳癌132例について,組織型・ホルモン感受性・HER2発現などの診断が手術の前後で一致したかを比較検討した.その結果,針生検で非浸潤性乳管癌と診断した病変のうち34%に浸潤部が存在した.針生検と手術検体の比較では組織型やホルモン受容体は高率に一致したものの,HER2の一致は7割程度で手術検体が低めとなる傾向があった.診断不一致の原因として手術検体が比較的固定不良であることによる染色性の低下などが考えられる.化学療法の有無で明らかな傾向の違いはみとめられなかった.術前化学療法の有無によらず,針生検と手術検体の間には様々な要素を背景として診断に差が生じる可能性がある.特に結果が異なる際はこのことに留意して慎重に考察すべきである.Read More