Title: Adenocarcinoma of the minor duodenal papilla in a patient with unique pancreatic duct dilatation: a case report
Abstract:十二指腸副乳頭部の腺癌は極めてまれである.本稿では特異な膵管拡張を呈した副乳頭部癌の1切除例を報告する.症例は74歳女性.貧血の精査時にCA19-9の高値(274mg/ml)が指摘された.上部・下部消化管内視鏡検査,腹部CTで病変は発見されなかったが,CA19-9は経時的に上昇した.7か月後にFDG-PET検査にて右上腹部に集積が認められ,上部消化管内視鏡再検査にて十二指腸第2部に2型腫瘍が指摘さ...十二指腸副乳頭部の腺癌は極めてまれである.本稿では特異な膵管拡張を呈した副乳頭部癌の1切除例を報告する.症例は74歳女性.貧血の精査時にCA19-9の高値(274mg/ml)が指摘された.上部・下部消化管内視鏡検査,腹部CTで病変は発見されなかったが,CA19-9は経時的に上昇した.7か月後にFDG-PET検査にて右上腹部に集積が認められ,上部消化管内視鏡再検査にて十二指腸第2部に2型腫瘍が指摘された.CTとMRCPでは膵頭部腹側に限局した膵管拡張が認められ,副乳頭部癌または十二指腸癌の副乳頭浸潤の診断で膵頭十二指腸切除術が施行された.切除標本上,病変は3.2cm大で陥凹部中央に副膵管が開口していた.組織学的検索で副膵管内に腺癌の上皮内進展が認められ,副乳頭部癌と診断された.領域性の膵管拡張が副乳頭部癌を診断する契機となった.副乳頭は診断の死角になりやすく,注意深い画像診断が重要である.Read More